2015年4月 68号100年目の春を目標に。■担当マッサージ師/中央在宅マッサージ 浦和院 安達 陽季 |
▲常に優しく寄り添う長女のIさん(右側)。月に1回、宇都宮から三女のAさんが泊まりがけでやってきます。また沖縄に住む次女のNさんも3カ月に1回は来て、姉妹みんなで介護生活を助け合っています。そんな娘さんたちの深い愛情が、Tさんの精神的な支えにもなっています。 ( 担当マッサージ師の安達陽季を囲んで?。) | ||
紫色の秘密整えられた髪に白い肌、深い紫色のニットが上品な印象です。30歳のころから紫色が大好きだったというTさん。若い頃は、おしゃれを謳歌し、民謡や長唄、三味線、また園芸など、趣味も多彩だったと言います。部屋に飾られた思い出の写真の中には、ここ一番のときには、必ずお気に入りの紫色のワンピースや着物姿で決めたTさんの凛とした姿があります。 つらいときも楽しいときも、常にともにしてきた紫色という色、そして90歳を過ぎた今もTさんの若々しさと元気の秘密が、その色の中にはあるのです。 |
▲家の壁のあちらこちらに額に入れられた刺しゅうの作品は、季節の花の自然のままの表情を優しい糸で表現したものです。Tさんの人柄があふれています。 |
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今年で92歳。100歳になったら、 |
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?旅行の日程もマッサージの予定が何よりも優先。膝や腰の痛みを軽くして、何とか歩けるようになるのが目標です。 |
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愛する家族に囲まれて |
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昭和42年に栃木県大田原から出てきて、長女のIさんが住まう埼玉県浦和で暮らし始めました。 その後、メニエール病の進行による目眩から歩行が困難に。さらに、変形膝関節症による膝や腰の痛みにも悩まされるようになり、ご家族の介護が必要になりました。 得意だった料理も三味線も以前のようにできなくなりましたが、今の楽しみは、長女のIさんに教えてもらう刺しゅうと、7人の孫、7人のひ孫たちの成長です。 「先日も、ひ孫の絵が入選して、展覧会が上野で開催されたので、娘に車椅子を押してもらって観に行ってきたんですよ。絵の才能があるみたいなの」。 孫、ひ孫の話になると、お顔がほころび続けます。いつもそばにいて支えてくれる娘さんたちにも感謝の毎日です。 「今年で92歳。100歳になったら、また取材に来てくださいね」とTさん。 春のお日様のように明るく暖かい笑顔がありました。 |
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?Tさんの血をしっかり受け継ぐお孫さんや、ひ孫さんたち。「ババちゃん」と慕われています。 | |||