2015年7月 71号104歳、今がいちばん幸せ。■担当マッサージ師/中央在宅マッサージ 飯能院 伊藤 寿得 |
M・Tさんは、明治44年生まれの現在103歳。明治、大正、昭和、平成と、激動の時代をたくましく生きてきた人生は、語るにはあまりにも長く深いものがあります。10年前に圧迫骨折を起こし寝たきりとなりましたが、3桁の暗算をスラスラとやってしまうほど頭脳は明晰。一人娘のTさんとともに、毎日を穏やかに暮らしています。
▲本日は、取材のために、久々にピンク色の口紅をつけておしゃれをしました。 「今日も、マッサージよかったです。ありがとう!」と満足の笑顔です。 娘のTさんと、担当マッサージ師、伊藤寿得と。 |
||
いくつになってもおしゃれ好き花柄ブラウスに同系色のレースのカーディガンが、清楚でおしゃれな雰囲気です。「おしゃれは大好きですよ。みんなもそうではないの? 着物も好きですが、最近はあまり着なくなってしまいましたね?」とMさん。 お歳は現在103歳。それでも着る物や、おしゃれについての話しになれば、年代の違いを軽く超えて、女子会トークのように話が弾みます。 10年前に圧迫骨折を起こし、それからは寝たきりとなりました。しかし、寝返りをすることはできて、会話もしっかりしています。頭の回転も速く、若い人に負けないほど計算も正確に早く行うことができます。 女手一つでTさんを育ててきた強さは、並大抵のものではないことを物語っています。 |
▲「よい娘さんをお持ちですね」と言うと「はい。良かったです」と、Mさんの目から涙が…。母娘二人三脚で乗り越えてきた人生です。 |
||
「娘がそばにいて、毎日ごはんがおいしくて、それ以上の幸せはありません」。 |
|||
?全身の筋肉量が低下しているので、血液循環改善のマッサージをしています。「体が軽くなります。毎日、マッサージに来てもらいたい!」とMさん。 | |||
人生の今がいちばん |
|||
Mさんは、幼いころに母を亡くし、Tさんがまだ1歳だった時、支那事変で夫を亡くし、戦後は闇米の行商をしながら家族を支えました。朗らかなお顔からは、想像もつかないような過酷な人生を乗り越えてきました。 埼玉県入間市に移ったのは、娘のTさんが、東京に就職した昭和45年頃です。 「いろいろな所に住みましたが、入間は良い所です。今がいちばん幸せです」。 積み重ねた苦労も涙を流した悲しみも、すべて遠い過去のこととなり、ようやく、今、心の平安に行き着きました。 Mさんは、現在、入間市内で3番目の長寿です。今年の8月22日で104歳。内側からの元気に、あふれています。 |
|||
▲島崎さんの絵手紙集を手に、母ということばに想いが…溢れたのか、読む声が涙でつまります。 |
▲この朗らかな笑顔が「今が人生でいちばん最高のとき」を証明しています。 |
|||||||