2015年12月 76号「ありがとう」の思いが リハビリの力に■担当マッサージ師/中央在宅マッサージ 所沢院 高橋 修一 |
▲「どうやったら歩けるようになるか?と考え、施術をしてくれている先生がいるから頑張らなきゃといつも妻と二人で話しています」。右から奥様のMさん、おじいちゃんの脳トレ教育係のHちゃん、後方は担当マッサージ師の高橋修一。 |
一日一日に感謝して「おやすみ、今日も一日ありがとう。明日もよろしくお願いします」。毎晩寝る前に奥様のMさんに向かって、こう言うのがSさんの日課です。「日本男子は心に思ってもなかなか口で表すことができないと思いますが、この言葉を言われると、ちょっとカチンときていたとしても、もう無し。明日からまたがんばろう!という気になります」とMさん。 前向きな性格で明るく、Sさんの周りはいつも笑い声が絶えません。目標は、一日でも早く仕事に復帰すること。そんな思いで懸命に病気と闘う様子が、2014年8月にTBS『夢の扉』、同年12月にはNHK・Eテレ『TVプロジェクト』の2つの番組で放映されました。放映後、「家族の笑顔が素晴らしかった」「父にもああいう笑顔を取り戻してもらいたい」というような、多くの反響が寄せられたといいます。 |
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▲Hちゃんはいろいろな将来の夢を持っていますが、マッサージの先生もそのひとつ。おじいちゃんの散歩の時は、ときどき車椅子を押してくれます。 | |||
「おやすみ、今日も一日ありがとう。明日もよろしくお願いします」/Sさん |
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▲「注意 腰とひざをまっすぐに!!」と書かれた鏡に向かってリハビリにも励んでいます。▲(左写真)年に1回、孫たちとスタジオで記念撮影をするのも楽しみの一つ。元気にすくすくと育っている姿を見るのが、リハビリの相乗効果にもなっています。 | |||
希望の花マルSさんは、毎日スクワットとかかと上げ運動をすることをご自身に課しています。 「みんな私のために一生懸命やってくれているから、余計にがんばらなければと思って毎日を過ごしています」。 数年前までは、数歩歩くのがやっとでしたが、最近は奥様が見守る中、介助されながら100m以上歩いたこともあります。 また脳トレも積極的に行っています。小学校の算数の問題集をコピーしては、デイケアに行ったときに問題を解き、お孫さんに採点してもらいます。 「厳しい先生なんですよ。じぃじだめ!って言われてしまう(笑)。でも、たまに良くできると花マルをくれるんです」。 まずは、車椅子を卒業し、自分の力で歩くこと。小さな花マルの積み重ねの先に、希望の扉が開くことを信じています。 |
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▲在宅マッサージを受け始めて3年。マッサージをしながらの楽しいおしゃべりも老化防止になっています。 |