今月の特集
2015年1月31日<66号(2015年2月)>
泣いて笑って、そして未来へ
- 担当マッサージ師/中央在宅マッサージ 松戸院 櫻井 彩子
- レポート /中央在宅マッサージ 相談員 玉城 さや香
H・Yくんは、今年の2月で8歳のお誕生日を迎えます。未だ病名もはっきりとしない難病に向きあいながら、五人の兄弟姉妹の明るくにぎやかな日常の中で、家族という大きな愛に包まれて、泣いたり笑ったりしながら、一日一日をたくましく生きています。
原因不明の病に襲われて
平成19年2月16日に元気に生まれたHくん。寝返りをしておもちゃを持って遊ぶようにまでなっていた7カ月の頃に、原因不明の高熱が3〜4日続きました。
その後、発達にも支障が出てきたため、あらゆる病院で診てもらいましたが、脳の病気ではあるものの、はっきりした病名は分からないまま現在に至っています。
「数年前にアイカルディ・グチエール症候群という病気が疑われて、遺伝子検査をしましたが、まだ結果が出ていないんです。でも、病気について色々話を聞いているうちに、こんなことでくじけてはいけない。もっと笑って、もっと前向きに、この子の為に何をしてあげたらいいんだろうと考えるようになったんです」。
「辛いのはこの子も一緒、この子に たくさんの事を教えられました」。
たくましく成長
Hくんは5人兄弟の2番目。上には小学校6年生のお姉ちゃん、下には5歳と1歳の弟、3歳の妹がいて、毎日がとてもにぎやかです。Y家はアウトドアも大好き。年に何度か海に行ったり旅行をしたりして家族で楽しみます。
「Hはよく声を出して笑うようになりました。兄弟が話していることや、やっていることなど、ちゃんと聞いて、見ていて、理解している様子です。一年でこんなに成長するんだなって、びっくりしています」とお母さん。
在宅マッサージを始めたきっかけは、特別支援学校での講習会。
忙しいお母さんにとっては、自宅でできることもよかったのかもしれません。
緊張していた身体も、大分力が抜けるようになり、着替えも楽になりました。にぎやかな中でのマッサージが、よりリラックス効果を高めてくれるのでしょう。
Hくんもまもなく8歳。これからもさまざまなことを吸収しながら、未来に向かって一歩ずつ、力強く歩んでゆくのでしょう。