今月の特集
2015年2月26日<67号(2015年3月)>
いつもどんな時も、一生懸命。
- 担当マッサージ師/中央在宅マッサージ 昭島院 木村 大介
- レポート /中央在宅マッサージ 南 三枝子

担当マッサージ師、木村大介と。
今月で79歳のお誕生日を迎えるM・Tさん。24年前に脳梗塞で倒れて、右半身に麻痺が残りました。他にも視力障害、言語障害の後遺症も抱えています。「ぜんぶ何もできなくなって、何とかできることをやらなくちゃと、いろいろやってきて今があります」とTさん。奥様をはじめ、家族のあたたかい愛情に包まれて、今を一生懸命、生きています。
元気の源

掲載した作文は、お孫さんのYちゃんが小学校5年生の時に書いたものです。今は高校生になったYちゃん、まっすぐな心が詰まった作文が、Tさんをどれだけ勇気づけてきたことでしょうか。
平成3年に倒れ、退院直後は、目が見えないどころか、言葉も失いました。「それでも不思議に歌は記憶の中にありました。だから歌うことから始めました」。
「北国の春」「星影のワルツ」など、病気になる前から大好きだったというカラオケ、そしてリハビリの一環で始めた詩吟が、今では元気の源にもなっています。
「何もできなくなって、何とかできることをやらなくちゃと、いろいろやってきて今があります」/T

見えなくても見えてくるもの

お孫さんたちの成長が、今は何よりの楽しみです。
在宅マッサージはもちろん、リハビリを懸命にこなすことで、できることを少しずつ増やしている田中さん。日の出、日の入りを初めとする時の刻み、季節の移り変わり、お孫さんの成長していく姿…、見えなくても、見えてくるものがたくさんあることも、分かってきました。
「振り返れば 年間、こんなふうにやってこれたのが、すごいなぁと思います。結局、強くなってしまうんですよ」。