今月の特集
2017年5月16日<93号(2017年5月)>
今日も一日、元気よく
- 担当マッサージ師/てあて在宅マッサージ 飯能院 難波 範成
- レポート /てあて在宅マッサージ 相談員 志村 千秋
I・Iさん(74歳)は、平成19年に脳梗塞、平成23年に胸部大動脈瘤人工血管置換の手術をされました。その後、下半身に麻痺が残り日常はほぼ寝たきり状態になりました。
マッサージを始めて5年目。施術中は愛情のあるご意見をくださったり、ウィットに富んだ会話で、施術師を和ませてくださいます。「ぜひ、みんなで載りましょう!」とIさんのご提案で、取材は担当スタッフ勢揃いとなりました。
ポジティブライフ
平成19年に、パチンコで大当たりをしている時に、軽度の脳梗塞を発症し病院へ。その4年後には大きな手術も行いました。
退院後は、下半身に麻痺が残り、現在では、日常生活での身の回りのことをヘルパーさんに助けてもらいながら、訪問リハビリと、在宅マッサージに励みながら、日々リハビリに努めています。
趣味とされている音楽は、ジャズ、クラシック、演歌などジャンルを問わず。
棚にズラリと並んだ5600枚ものレコードの数が、何よりも音楽に対する造詣の深さを物語っています。
読書も大好きで、電子書籍を含め、経営学の本などたくさん読んでいらっしゃいます。スポーツから経済まで、施術中にする会話の幅はとても広く、不自由な生活の中でも、楽しみを見いだし、ポジティブに生きることを大切にしているのが伝わってきます。
少しずつ元気になっていくことが何よりうれしいですね/Iさん
勇気のある生き方
現役の頃は、大手の結婚式場の営業として活躍されていました。多い時で、1年に1500組以上もの挙式の立ち合いをしてきたといいます。特に、苦労して大人になった人の結婚式では、「親御さんのような気持ちになってしまいよく泣きました」と、懐かしそうに笑います。たくさんの人生の幸せを見守ってきた優しい眼差しは今も健在です。
「人にサービスをする仕事をずっとしてきましたが、今は、逆にサービスされる側になってしまいました。いつも冗談ばっかり言っていますが、こうして毎日楽しく元気に過ごさせていただいているのは、皆さんのおかげだと思っています」とIさん。
ご自身の苦労は決して口にすることはなく、周囲への気遣いは常に忘れません。試練に負けない勇気のある生き方に、多くの人が元気をもらっています。