今月の特集
2018年3月29日<104号(2018年4月)>
手紙 遙か昔の想い出に…
「島崎昌美様へ 毎月、楽しみに拝見しております。素直な私の気持ちを綴りました」S・K
絵手紙のメッセージ
初めまして、私は、てあて在宅マッサージで週三回、施術を受けているSと申します。
本日、施術後にマッサージ師さんから来年のカレンダーをいただき、その後「絵手紙カレンダーに関する感想を聞かせて下さい」と突然言われ驚きました。
島崎様の絵も文も字も素晴らしいと感銘して拝見し、我が家のカレンダーとして活用しております。改めて来年の新しいカレンダーを拝見して、その月毎の絵も文章も文字も、季節に適応して素晴らしいと感動しました。
私は今年、八十二歳になります。七十三歳で他界した夫亡き後、十一年間、寂しく悲しく辛い日々が多々ありました。見かけは元気そうに思われますが、内面はガタガタで、リウマチ性多発筋痛症に、心臓病、高血圧、腰痛など、成人病のフルコースを抱えています。
でも、今は週三回、
てあて在宅マッサージから来ていただいている施術師さんのおかげで、まだ行った事は無いけれど、極楽に居るような至福の時、幸せを感じております。
数年前までは、近くの小学校へ絵本の読み聞かせや腹話術を、人形を持って公演に行っていました。現在は、週に二回デイサービスに行き、そこでの出会いを大事にしています。
学生時代は文を書くのも読むのも好きで、クラス代表で戦地の兵隊さんや、高齢出征し、異国の地で苦労している父に手紙を書きました。
父はそれが嬉しくて、得意になって仲間に読んで聞かせていたそうです。もう遥か昔の想い出になってしまいました。
大好きだった両親もそれぞれ八十歳で亡くなり…、
最愛の優しくて包容力があった夫は、七十三歳で「置いて行かないで!」と、縋り付く私の手を握りながら旅立って行きました。三つ違いの兄さんでした。
絵手紙カレンダーは、月毎にめくるのが楽しみです。長く続けて下さいませ。
平成二十九年十一月十八日 S・K
〈追伸〉ひとり言です。
リウマチのために右手指がしびれて痛み、下手な字が、ますます上手にかけないなあ。それに昌美先生のことは、女の方だと思っていました。今月の言葉をジックリ読ませていただいて、男の方だと気付いたのです。
昨日、行きつけのデイサービスで、
近在の農家さんが野菜の販売をしていました。珍しい衣かつぎが有ったので買いました。それをボイルして食べた時に、フッと浮かんだ下手な短歌です。
『衣かつぎ つるんと剥いて 口のなか 故里の味 祖母太き指』
Sより