今月の特集
2018年9月28日<109号(2018年9月)>
いつか自分で歩いて、北海道にもハワイにも!
- てあて在宅マッサージ 相模原
K.Mさん(75歳)が後縦靭帯骨化症で手術を受けたのが2年前。術後、血流が悪く硬くなっていた体をほぐすために在宅マッサージを始めました。生まれも育ちも神奈川県は相模原。地元で会社経営をしており、なんと現在も現役です。バイタリティに溢れ会話もお好きなMさん。「歩く」という目標に向かって日々努力を積み重ねています。
気がつけば難病に
後縦靭帯骨化症とは、椎骨を連結している靱帯が骨化してしまう病気です。原因がはっきりと分かっていないことから国の特定疾患に指定されています。
Mさんは、以前から「歩きが悪い」と周りから言われ、もともと腰の狭窄症を患っていたことから腰が原因だと思っていました。しかし、複数の病院でみてもらったところ、後縦靭帯骨化症と診断され、すぐに手術を決断。術後は後遺症で体中が硬くなり、一時はベッドから起き上がるのも困難な状態になりました。その後、ケアマネジャーさんの薦めで、昨年11月から在宅マッサージを始め、現在は週2回、マッサージと並行してストレッチの訓練も行っています。「お陰さまで、周りから歩きがだいぶ良くなったと言われるんです」と嬉しそうに話します。
「訓練ではなく、楽しく歩けるようになったらね」
訓練で歩くから、楽しく歩くへ
Mさんは、毎日、リハビリのために杖を持って自宅前の決まった道を歩いています。調子がいいと杖を外して、転ばないように慎重にゆっくり歩くことにも挑戦しています。「昨日は調子も良かったので、ついつい頑張って歩きすぎてしまってね。少し体が痛いんですよ」と笑います。
近所に自然のきれいな公園があり、今の目標は、そこまで歩いて散歩に行くこと。そして、次の目標は、ハワイで暮らしている次女一家が来年の夏、北海道旅行を予定しているため、その旅行へ一緒に行くことです。
「今は正直、訓練で歩いているだけなんです。これがね、楽しく歩けるようになったらね」。
ひとりで自由に歩けることの幸せは、日々の積み重ねの先にあることを、今は、誰よりもよく知っています。