月刊てあて「特集」

今月の特集

2020年10月7日<134号(2020年10月)>

幸せだから笑うのではなく、笑って幸せになるように

  • 担当マッサージ師 てあて在宅マッサージ相模原 宮川武志
  • レポート/てあて在宅マッサージ相模原 相談員 今成光子
幸せだから笑うのではなく、笑って幸せになるように
「マッサージを受けると、心身ともによみがえります」とMさん。マッサージは筋緊張がほぐれ、体が動きやすくなるだけでなく、心も軽くなるといいます。本日の施術を終えて、担当マッサージ師 宮川武志と。

神奈川県旧藤野町(現相模原市緑区)は、東京から 中央線で1時間半程。M.Iさん95歳は、この町で生まれ育ちました。現在、変形性膝関節症、骨粗鬆症など、数々の疾患を抱えています。愛するご主人を見送られた後も、山々に囲まれた緑豊かなこの場所で、常に向上心を持ち続けながら毎日を過ごしています。

今日よりは明日を目指し

今日よりは明日を目指し
Mさんの健康の秘訣を手紙に書いてくださいました。
『食事はあまり同じものを何度も食べない。肉や魚は交互に』『心は何時もおおらかに、くよくよせず、今日よりは明日を目指す』『時間は万人に平等に流れ、人生には限界がある』など、Mさんはこれらを心に銘記して過ごしています。

 「一度も入院したことがございません。また眼鏡を買ったこともございません」と、朗らかに語るお声の主は、M.Iさん。お年は95歳3か月。孫が10人、ひ孫が16人。お孫さんの一人が嫁いで宮川姓になったと、担当マッサージ師の宮川に微笑みかけます。
 とにかくハキハキした受け応えは、お年を感じさせません。改めて長寿の秘訣をお聞きすると、たくさんの至言が飛び出します。
 筆文字で書かれた、健康の条件には、食事、運動、豊かな心、太陽の吸収、笑うこととあります。『時代がどのように変わろうとも一貫して持続心』という言葉は、実践されている方の言葉ですから重みが違います。

「一貫した持続心を持って、行動することが大切なんです」/M.I

「一貫した持続心を持って、行動することが大切なんです」/M.I
在宅マッサージを始めて7年。今では変形性膝関節症などの痛みも次第に改善され、ご自身でも積極的に運動やリハビリを行うことで、維持・安定につとめています。

美しい思い出を胸に刻んで

美しい思い出を胸に刻んで
部屋の棚には、お孫さんや愛するご主人との写真、思い出の品など、たくさん並べられています。今も心の支えとなり、頑張る気持ちを後押ししてくれています。

 Mさんは今から20年以上前、ご主人と一緒に『介護者の会』に参加し、ボランティア活動をされていました。介護してくれる方の気持ちを理解するため、現在でも月1回の参加を続けています。
 「年をとるといろいろなことに直面して笑わなくなる。幸せだから笑うのではなく、笑って幸せになるよう心がけています」というMさんの言葉は、心の持ち方の大切さを表す至言です。
 お部屋には、ご主人と老人施設などで日本舞踊を披露した時の思い出の写真が飾られ、お二人ともなかなかの美男美女です。
 「主人が元気な頃、二人で踊った楽しい思い出は、美しい一輪の花となり、私の心の中に今も咲き誇っています」と、目を輝かせながら明るくお話して頂きました。