今月の特集
2026年3月31日<199号(2026年4月)>
在宅マッサージにまつわる感動体験!!2026
今号は、日々を明るい気持ちにさせてくれる患者様と施術者との、ほっこり温かなエピソード。思わず笑みがこぼれます。
要らざる運動
- てあて在宅マッサージ所沢 /横田薫
96歳には見えない、とてもお元気な女性の患者様を訪問しています。健康診断で異常が出たことはなく、「どっこも悪いところ無いの。ここだけ」と、ご自分の頭を指して、明るく笑っておられます。
とはいえ歩行困難ですから、心身ともに元気いっぱいであっても転倒には要注意です。実際にこれまで、お家の廊下、縁側、お庭など、至る所で転倒報告を受けました。
娘様曰く、日常茶飯事とのことで、「まったく…」と仕方がないという表情をされながらも、おおらかに見守られています。
その患者様がご年齢よりも若々しく感じられる要因のひとつに、毎日積極的に体を動かしていることが挙げられると思います。
テレビ体操は毎日の習慣で、インストラクターのような動きはできないけれども、自分のできる範囲で同じように体を動かしているそうです。
他にも、テレビ番組や書籍から得た情報で、体に良いとされること(肩甲骨を動かしたり爪揉み等)を続けられていることは素晴らしいことです。
一方で、ある程度動けるがゆえに家族からは「やらなくていい」と言われていることをついやって、前述の転倒や、体をどこかにぶつけてしまう、足がつるなど、「余計なこと」が色々起こるのだと。確かに日常茶飯事のようです。
「娘から、やるなって言われてんのに、要らざる運動をして…」と、笑い上戸のその方は、ベッドに顔を伏せて大笑いしていました。その姿を見て、本当にお元気でいらっしゃると感服し、同時に『要らざる運動』という言葉があまりにも刺さり、私もつられて吹き出してしまいました。
患者様は、健康長寿の100歳を目指しておられ、ぜひとも施術を通してお手伝いをさせていただきたいです。
要らざる運動。それは元気で生き生きとした日々を送られている、素敵な患者様の名言です。
今日の勝敗は?
- てあて在宅マッサージ松戸 /鈴木一広
足の痛みにいつも耐えて生活をされているSさん。
口癖は「もう消えたい、生きていてもしょうがない、皆に迷惑かけるだけ」
「やりたいことは十分やった、もうやりたいこともない」など。
元々Sさんはとてもとても意欲的な方で、冷戦時代のソビエトへツアーガイドを付けて乗り込んでしまう程。というのも今までイラストレーター、書道の師範、和菓子とお花の本の出版、着物の着付けの先生、その他、諸々を主婦の傍ら勉学に励み資格を取得されてきたそうです。特にイラストレーターは勉強のためもあり外国へ行き学び、実際の職場での全国大会で常に上位入賞されていたそうです。
そんなSさんの施術はいつも「さあ今日は、なんという言葉で返事を返そうか?」と戦いの始まりです。
Sさん「もう消えたい、生きていてもしょうがない…」
私「若い頃に散々払った健康保険代金を、今取り返すチャンスです。頑張りましょう!」
またある日もポツリ「もう消えたい、生きていてもしょうがない…」
私「生まれてくるのは奇跡で、天国ではまだかまだかと生まれる順番待ちが長蛇の列らしいですよ〜。まだまだ生きないと勿体ないですよ〜」
「宝くじの一等が当たったらどうするか、今考えましょうか」等々。
そしてSさんの『アハハハ!』と笑顔を引き出せたら、その日は私の笑顔の日です。
そんなSさんですが、毎回、最後には「ありがとうね。これからもよろしくね」と仰って下さいます。
とても活動的だったSさん。以前の様にはいかないけれど、まだまだ出来ることがあるはずです。それまでに施術を通し、少しでも身体のケアをお手伝いしたいと思います。
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