兵士の告白
- 2023年11月22日
朝、テレビを付けると戦場の生々しい場面が映し出される。ウクライナ、次はガザ地区の映像。
なんともやりきれない重苦しい一日が、今日も始まりました。
谷川俊太郎さんに 『兵士の告白』 という反戦詩があります。
「 殺スノナラ / 名前ヲ知ッテカラ殺シタカッタ / 殺スノナラ / 一対一デ殺シタカッタ / 殺スノナラ / 機関銃ナンカデナク / 素手デ殺シタカッタ / 殺サレル者ヨリモ殺ス者ノ方ガ / 何故コンナニ不幸ナノカ / ソノワケヲユックリト囁(ササヤ)キナガラ / 殺シタカッタ / 殺スノナラ アア セメテ / ナキナガラ殺シタカッタ 」
東京五輪の開会式で観た、2000機近い小型ドローンが空中に絵文字やメッセージを描き出したシーンは記憶に新しいですが、実はあれは兵器転用の技術だそうです。当然ですが人間は殺人を嫌う。 だから人間性・感情は、一番戦いの邪魔になるのです。人口知能(AI)搭載の兵器は、直接手を汚さず心痛まず、、、テレビゲーム感覚の「新しい戦争」が始まっているという。
紀元前のヒポクラテスの時代から、生命を救うことをテーマに歩んできたのが医学・医療でした。しかし高度な医療技術の進歩の陰で、専門性がより小刻みに細分化され、医師たちはもはや後戻りできないシステムに取り込まれている状況にあるという指摘もあります。
しかし、手をあてる治療には、無限の可能性が秘められています。
華やかな現代医療からみると一見原始的に見える、「やさしい心とあたたかな手」による寄り添う医療の実践。
一番人間性が必要とされる仕事です。 絶対にAIでは担うことは出来ません。
これこそ人間が人間に働きかける究極の医療であり、私たちが大事にしている使命です。