出版物(島崎/その他)

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これからのゆるやかな継続への想い

  • 2026年1月1日
  • 出版物(島崎/その他)

No197 「みんなの手」News & Topics

これからのゆるやかな継続への想い

 島崎昌美  

▲つくば市の自宅にて藤田社長と(2025年12月)

 

昨年秋、退院後の養生の日々を、月刊てあての創刊から十年分を読み返して、過ごした。

作品の未熟さは冷や汗ものだが、読者から届く共感の手紙には熱いものが多く、その数も決して少なくはなかった。

表紙を飾る絵手紙は、社の理念でもある《やさしい心とあたたかな手》に添うものでなければ…と努めた日々であったが、どこかで私は、その初心を忘れたようだ。創刊わずか数年で、読者の心に届くものを描く力がうすれかけていたことに気づかされた。

表紙絵担当は二百号までとなるが、その先は、“九十歳の絵手紙”で生きる力をみつけたい。てあての理念を根底に置けば、人の心にも届く絵手紙になる筈である。

絶望の隣に、希望を座らせたやなせたかしの詩は、私の隣にも希望をつれて、きてくれた。

 

 

《No197 絵手紙手記》

明日の一輪を待つ庭に、今日ミサイルが炸裂する国の人々にとって、暮らしを飾るよろこびの花は咲かない。花に安らぐ明日もない。

そう思いながら、せめて盆栽の一輪ほどの幸せでいい、広く世界に…と、素通り出来ない初日の出に手を合せた、描きぞめです。

さて、健康上の理由から、本誌二百号で表紙絵の担当を退きますが、無力ながら今日まで続けて来れたのは、藤田社長はじめ、関係者ご一同の支えのお蔭です。心から感謝を申し上げ、皆様のご多幸をお祈り致します。

ほんとうに、ありがとうございました。

 

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