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ブログ「みんなの手」シリーズ

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脱衣場の工夫

  • 2020年8月11日
  • 松戸だより

先月のブログで、季節の飾りを
工夫なさっている施設さんの話を
掲載しました。
(参考:松戸院だより 2020.7.28「夏を感じる飾り」

こちらの施設さんは、他にも様々な
工夫をなさっており、一つ一つ丁寧に
説明して案内してくださいました。

その中でも、とても興味を引かれたのが
脱衣場の工夫です。

こちらが脱衣場の壁です。

懐かしい映画のチラシが沢山!
男はつらいよ、ゴジラ、ガメラ、
椿三十郎、青い山脈。

 

これは、主に「入浴拒否」の
対策のための工夫の一つだそうです。

若く健康な人からすると「入浴拒否」と
言われても、ピンとこないかもしれませんね。
「お風呂、気持ちいいのに、なんで嫌なの?」
と不思議に思うかもしれません。

 

「入浴拒否」の背景には様々な原因があると
考えられています。

例えば、認知症のご高齢者では

・「もう入った」などの記憶違いをしている

・「お風呂」そのものの意味が理解できない

・お風呂の入り方が思い出せず、
何をするのか分からず困っている

・着慣れた服を脱いで、裸になるのが不安

・入浴を強いられることが不快、
または嫌な記憶として残っている

などの原因があると考えられています。

 

また、認知症ではないご高齢者でも

・人の目があるところで裸になるのが恥ずかしい

・脱いだ服を盗まれるのではないかと気になる

・入浴の必要性を感じない

・面倒くさい

というような理由があると言われています。

 

「入りたくないなら、入らなければいいじゃん」
という人もいるかもしれませんが、
そういうわけにもいかないのです。

入浴は日常生活において重要な意味があります。

・皮膚の清潔を保ち、皮膚炎や感染症リスクを低減させる

・心身のストレスを軽減する

・心身機能を高める
(血行促進、新陳代謝促進など)

清潔を保つことは身だしなみでもあり、
清潔が保たれることで人間関係が良好になり
よりよい生活を過ごすことにもつながってきます。

 

「脱衣場に昔懐かしい楽しいことを
思い出すものがあることで、入浴が
楽しいと思えることにつながってほしい」
という気持ちが形になったものが
壁いっぱいの映画のチラシなんですね。

工夫と気持ちのこもった壁の写真を眺めて
いたら、私も寅さんが見たくなりました😄。

いつの日がご入居者様と施術中に寅さんの話で
盛り上がれる日がくるのを楽しみにしています。

 

松戸院 白玉ぜんざい & チャねこ